「……レイン……あんたは……アイドルよ……!」
「う、うん……そうだよ」
「アイドルが……道具が。持ち主を無視して勝手な真似しないで……!」
戦舞台に敗北したレインとハナは「砂の国」から「鉄の国」に移籍することになる。選抜メンバーの「鐡組」に配属されたレインと、候補生の「鉱組」に配属されたハナ。離れ離れにされたレインは、苦悩しながらも、かつての敵国のために道具として、兵器として、歌い踊り続けていた。
自由を奪われ、感情を捨てて、少女たちは〈兵器〉となる。あまりにあんまりな「特訓」に、強烈な精神論を叩き込むレッスン、恐怖でアイドルを、国を支配する総帥。読んでいてどことなく「魁!! 男塾」を思い出した、シリーズ第二巻。そもそも、兵器でもありエネルギーでもあるアイドルは、人間である必要はあるのだろうか? 人間でなければできないことなのだろうか? というのを、オーバーなくらい抑圧的に、閉塞感をもって描いている。この閉塞感は果たして打破できるものなのだろうか。続きを待ちたいと思います。
kanadai.hatenablog.jp